新都市建設によって市区人口百万を分散

  最近開催された「都市計画と設計の質」フォーラムで、上海市都市建設計画管理局の伍江副局長は「上海市は新都市建設により、市中心部の人口を分散させる。本市は17年間以内に様々な流通分散方法を採用して、最終的に市中心人口を800万人以下に抑制しようと考えている」ことを明らかにした。伍江副局長が上げたこの数字は現在の市中心人口より110万人低い数字である。 

  この人口を吸収するために、上海市は10月22日に都市計画を発表したが、「新都市」は以前の計画の1新都市から松江新都市、臨港新都市、嘉定−安亭新都市の3都市に増加している。これで以前提唱されていた「1都市9鎮」という表現が、既に過去のものになったことを意味している。 

  市中心のニューヨークを遥かに越えた人口密度 

  伍江副局長は「上海市政府は、市中心の地価が急上昇し、都市計画が四方に向かって無限に拡大していく事を座視できず、新都市の直接人口吸引に期待している。注目すべきことは上海新都市の概念で、“伝統的な衛星都市ではなく、重要産業プロジェクト、市政府インフラ設備を擁する新型都市”としていることである」ことを表明した。さらに「上海市中心部とは外環線以内の670平方kmを指すが、現在すでに人口は911万に達して超過密状態に陥っており、本市中心の人口密度はニューヨーク、ロンドン、パリのそれより遥かに高くなっている」ことも明らかにした。 

  どのようにして膨れ上がった上海市中心部の人口を市中心から“撤退”させ得るのか?という記者の疑問に対して、伍江副局長は「市中心に住居を購入し得ない住民が100万人を遥かに超しており、都市外に快適で廉価な住宅供給があるなら、彼らは喜んで市中心を離れるだろう」と答えた。 

  新都市の吸引力は新産業 

  同済大学都市計画設計研究院シニアエンジニアの載慎志氏は、市中心人口の圧力を緩和できるかという問題に対して、「新都市は中心人口分散にために、交通問題を解決することが必要である」との意見を述べている。 

  知るところによると、今年10月に発表された計画案では、松江新都市には「軌道交通9号線」が市中心を貫きしゃ山休暇区を経由して松江新都市に連絡する交通計画がある。 

  臨港新都市について関係者は、「新都市の産業効果による人口吸引力は交通の便利さより大きい。政府の計画に基づけば、臨港新都市は上海市中心の補完都市になる。この新都市は世界一流の現代的設備を擁する製造産業を作り上げることを主要目標としており、先進的な製造業、現代的物流、教育育成、輸出用加工、内外貿易などの産業を総合的に発展させ、港湾、区、都市が一体化した総合海浜都市を建設し、上海の理想的な空間を擁する新都市とすることを目的にしている」と述べている。 

  専門家は臨港新都市の前途は明るいと見ている 

  中国科学院院士(アカデミー会員)、同済大学建築と都市空間研究所の鄭時齢所長は、特に臨港新都市に対して高い評価を与えている。彼は「何時ごろ出来上がるかという時間表は未だハッキリしないが、2005年に洋山深水港が稼動し始めるので、その時に臨港新都市は一定規模を擁するようになるのは間違いない」を語った。 

  臨港新都市は浦東南匯に位置し、長江と杭州湾の合流点にある。洋山国際深水港と浦東国際空港にも非常に近い。臨港という名称はメディアで話題となった海港新都市という呼称が変化したものである。しかし、騒がれた海港新都市の面積は80平方kmでしかなかったが、計画が拡大された後の臨港新都市の面積は293平方kmに達しており、都市内産業機能は大々的に増加している。 

  鄭時齢氏は「臨港新都市は中国にとって深?の都市建設以降、最も重要なステップで、浦東開発開放、世界博覧会と共に、上海の将来20〜50年或いは更に長期にわたって影響を与える都市発展プロセスである」とも述べている。

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