国有資産監督管理委員会が作成し、15日に公開された「国有企業制度改革作業の規範化に関する意見」について、国資委責任者が取材に答え、改革作業中の問題点を説明した。
――国有企業制度改革にはいくつか問題点があるというが、具体的にはどういった問題か。原因は何か。
国有企業制度改革作業には主に2つの問題点がある。
一つは制度改革のプロセスが十分に規範化されていないことだ。たとえば一部企業の改革プロセスにおいて、財務監査が厳正さを欠く、資産評価が事実に反する、などにより、国有資産が不当に安い価格で販売されるなどの問題が生じている。
もう一つは改革推進の方法に欠陥があることである。現在の改革プランは、複数プランの比較検討の中で採用されたものでなく、多面的な見方が盛り込まれていない。地方政府には改革への強い意欲を抱くところもあるが、実際には目標の引き下げ、限定期間での実施が見られ、進度の達成だけを追う行政手順にとどまっている。
こうした問題点の原因として(1)国有資産の出資者が役割を発揮しきれず、改革の足並みが揃わない(2)関連の政策や規則が整っていない(3)ここ数年で改革は大きく前進したが、これに伴う政策的指導と規範化が遅れている――ことなどが挙げられる。現在、国有企業の制度改革に関しては、一本化された完成度の高い政策文書がなく、制度の規範化推進に対応できない状況だ。
|